ここはヘッドルームの隊員が、最近気になるなにやらなにやらを書きつづる場所です。
何が飛び出すかは多分、神様にだってわかりません
ライター :  全て 竹石 上野 後藤 有田      ページ :  1 2

おじさん映画 <第5回> [2008-05-23 Fri](Writer:上野)
 とても暖かく、過ごしやすい日々が続いております。いい季節になってきました。
 あ、次は梅雨がくるんですかそうですか。仕事に引きこもりきりなんで正直いうと外のことはよくわかりません。
 さて、ヘッドルームのモンスターハンターたちは、時間を見つけちゃ狩友を募ってハンティング三昧(時間あったら仮眠すりゃいいものを……)。で、私もこの「おじさん映画」で何を書こうかなんて考えていても、頭の中はめっきりリオレウス。そーしたら、思い出したんですよ、あの映画を!

 2003年に日本公開された『サラマンダー』です。
「太古の昔、突如現われたドラゴンたちは恐竜を喰い尽くし、大暴れするといつしか長い眠りについた。そして現代で目覚めた彼らはあっというまに人類を食って焼いて引き千切って、あっというマに人類滅亡の危機が!」
 これですよ。
 実は私、初代『モンスターハンター』にかな〜りはまった口でして、プレイする前や、プレイし終えて寝る前なんかにこの『サラマンダー』DVDを見ておりました。
 泣くとか笑うとか、いわゆる感動系とは無縁のバイオレンス映画であります。とにかくドラゴン強すぎ。まあ、これはかなり笑えますが。ムチャクチャです。なんというか、襲いかかるときの迫力が半端ない。くるぞくるぞっていう“タメ”がないとでも言いましょうか。。キター! と思ったらゴワっと火ぃ吹いてドンガラガッタで食事終了、みたいな?
 そんな無愛想なドラゴンに人類の生き残りたちが存亡をかけて挑む! しかも、大繁殖して数がレミングスなみなもんで、核兵器使っても倒しきれないってなヤツらに鉄砲とかヤリの砲撃でチャレンジ!!
 いやはや、これを見るとモンハンに熱が入ったもんです。ドラゴンはリオレウスそっくりですから。レウスの10000倍は強いですけど。モンハンの狩人のみなさんにはぜひ見てもらいたい映画です。 でもって、何の話でしたっけ? 「おじさん映画」?
 ハッ!?
 おじさんおじさん……。



 おじさんみっけましたー。マシュー・マコノヒー。映画の舞台はイギリスなんですが、そこの主人公のもとにやってくるアメリカ人のマッチョなドラゴンハンター役です。確か、ちゃらい役柄が多かった俳優さんだと思いますが、この映画では超悪人面。もうじき40歳ぐらいなはず。なので今はおじさん。
 ごめんなさい、この役者さんについてはよく知りません。ただ『サラマンダー』では男臭いおじさんだったとしか……。興味おありの方は、ググレカスさんにでも聞いてみてください。
 このハンターがですね(いきなり話を戻しました;;)、なんつーかバカでかいドラゴンにですね、オノだかヤリだかで突っ込むんですよ。うはははwwww
 モンハンの世界じゃないですか!
 最後のすべてのドラゴンの母親(だっけかな? リオレイアみたいな。というか存在感としてはエイリアンのクィーンかな?)との戦いに、私はレウスに特攻する自分の姿を重ね合わせたもんです。

 世の狩友の皆さま、気合い入れるにはなかなかいい映画ですよ。中身云々は置いといて。

 というわけで、今回は実写版『モンスターハンター』のお話でした。ごめんください。

 

【閑話】我が家のモンハン【休題】 [2008-04-25 Fri](Writer:上野)
 えー、現在モンハン日記が進行中ですが、ヘッドルーム社内ではもうこりゃ大変なぐらいモンハンが蔓延してます。
 でもって、我が家でもにわかモンハンブームが!
 休みの日に家で『MHP2G』をやってたら8歳の息子がやりたがってですね、でもさすがに難しいだろうということで貸してやらないんです、私。そしたら、昔の『モンハンG』を見つけ出してPS2ではじめちゃったんですね。まあ、2歳の時にゲームボーイの『ポケモン』をいじらせて以来、ゲームの英才教育をほどこしてきたわけですが、その甲斐あってか大概のゲームは私よりうまいんです。でもまだ漢字ちゃんと読めないし、『モンハン』は材料集めて装備を自分で作らなくちゃいけないんでさすがにムリだろうと。
 幼稚園の時に『デビル・メイ・クライ』をクリアしたからって『モンハン』はムリムリ。そーいえば、『デビル・メイ・クライ』は私の部屋を勝手に漁って見つけたようで、「子供が遊んだら警察につかまるんだぞ!」って叱ったらマジでビビッてました。あの頃はかわいかったな〜・・・

 とか思い出にふけっている間に、あっさりとクック隊長を討伐してましたよ、息子さん^^;
 今は装備も整ってないのにリオレウス退治に燃えておるようです。

 といった流れで、ここんとこ、休日の我が家は下図のような塩梅です・・・
 これもひとつの幸せのカタチなんですかね。
 いろんな家庭がありますから、あんまり深く考えないようにしときます。



 

おじさん映画 <第4回> [2008-04-08 Tue](Writer:上野)
 こんにちは〜。今回は、ミッキー・ロークの『シン・シティ』をば取り上げようと思いましたが、やっぱ『シン・シティ』でおじさんとなるとブルース・ウィリスってことになるので、映画ではなくミッキー・ロークその人に注目しちゃいます。

 ミッキー・ローク、おじさんではありますが、人生の曲がり角を越えたってというほどの年寄りではありません。でもですね、この人、リアル人生においてカド番ですよ。人生ヨレヨレ。

 80年代の青春もの『ランブル・フィッシュ』、サスペンス『白いドレスの女』、濡れ場アダルトな『ナインハーフ』、サスペンスホラー『エンゼル・ハート』、中国マフィア巨編『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』、ネコパンチの伏線にもなったボクシングもの『ホームボーイ』、酔いどれ作家チャールズ・ブコウスキーをモデルにした『バーフライ』などなどなどなど、これはもう一世を風靡したミッキー・ロークでありました。
 それが、なぜにプッツリと消えてしまったのか? なんか、プロボクサーとしてリングに上がってネコパンチしたあたりから、世間の笑いものになっていった感じは、非常にします。

 俳優さんっていうのは自分の体が売り物なわけで、そういう意味ではみんなナルシストだと思います。でも、ミッキー・ロークのナルシーって度が過ぎていた感じがします。んなわけで、ホントに強いんだぜ、ってボクサーになったり、さらにはもともとイイ顔してるのに顔を整形しちゃいました。それが失敗して顔が崩れちゃいました(あくまでウワサですけどね)。

 そんな彼が何気に話題に上ったのが、ジャン=クロード・ヴァン・ダム主演の『ダブルチーム』の悪役でしょうか。97年の映画なんですが、確か、この時のミッキー・ロークの顔は、すでに以前の彼とは違っていたような……。それがウワサの整形失敗によるものなのか、単に加齢と肥満、あるいは薬物によるものなのかはわかりません。でも、絶対に人相が違ってましたってば。

 さて、ミッキー・ロークの90年代はそんなこんなで右肩下がりで過ぎてゆきました。そんな彼が、復活の兆しを見せたのが05年。美女1人と野郎2人の賞金稼ぎトリオを血みどろで描いた『ドミノ』、そしてノワールコミック風不思議映画『シン・シティ』です。『ドミノ』では何もかもデタラメな賞金稼ぎオヤジ役で、ヨレヨレ感が最高にいい味出てました。
 同じ年の『シン・シティ』では特殊メイクでブ男を演じました。車に引かれても平気な剛力犯罪人。一晩だけつきあってくれた娼婦が殺され、その復讐に立ち上がるという役です。もともとガタイがいいだけに、この復讐鬼は迫力満点。マジで腕と首太すぎw(あ、でっかい体は特殊メイクではなくミッキー・ロークの地です)

 この人、ニューヨークのアクターズスタジオってとこで演技の勉強をしたそうです。ここはロバート・デ・ニーロなんかも出てるんですよね。イロ男俳優というより、そもそも性格俳優の下地があったんだと思います。整形なんかしなけりゃよかったものを……。(あくまでウワサですけどね)




 そして今、ふたたび音沙汰のないミッキー・ローク。一時期、ファンからも忘れられながら見事に復活したジョン・トラボルタのようにいくか? それとも完全に消えてしまうのか? まさにカド番ってわけです。
 ちなみに、私はミッキー・ロークのファンです。学世時代、下宿の部屋にサントリー・リザーブのポスターを貼っていました。ネコパンチの試合もリアルタイムで見たし(TVでですけど)、その時録ったビデオも持ってまーす(^^)

 

息子の小自慢 [そのいち] [2008-03-25 Tue](Writer:上野)
 世の中、他人の家族の自慢話ほど退屈なものはありません。
 ことに、子供の話となると親たちは我が子の素晴らしさを他人も理解してくれると思い込んで、これほど“ウザイ”ものはないわけであります。
 やれ運動会で一等賞とったとか、作文コンクールで賞とったとか、ウザくてたまりませんわ。
 うちの子のほうがすごいわ!

 そんなわけで、他人様の子とはひと味違う、我が息子の自慢話をさせていただきましょう。
 こんな話は定期的に書き連ねるのも罪なので、月イチぐらいにしましょうか。

 さて、まずうちの子はなんと2000年ベイビーです。ミレニアム・ベイベー。
 何がすごいかっていうと、歳を数えやすい。平成でいうと、12、3年生まれぐらい? なんかアバウトな親には歳を勘定するのがめんどいです、でも西暦で考えれば今7つ。もうじきやっちゅ。
 かんたんです。(←ライトな自慢)

 そんな子が、先日春休みを迎えました。私は仕事で泊り込みが続いたので知りませんでしたが。
 そこで、久しぶりに家に帰り着いたら、一年間で書いた絵や工作などどっさり持って帰ってきて、「これぜんぶおれがつくったおー」って見せてくる。正直、うちの子は絵が苦手らしく、なんつーか、何書いてっかほとんどわかりまっしぇん!
 でも、何書いてるかを当てないと心が折れるんですよ、息子は。
 繊細な男なんです。(←ここら辺が小自慢)
 必死で考えて、横目で嫁のうなずきの合図などを確認しなから、“木にのぼったパパ”だの“ジャンプする船団”だのを当てましたよ。正直、ここ20年、木にのぼったことなんてないですけどね。わけわかんないすよ、子供の頭の中。

 そんな一年間のおみやげの中に、先生が綴じたクラスのお友達の詩集がありました。
 へ〜、と思いながら読み出した私は、不覚にも涙ぐんでしまいました。
 いろんな感性があります。
 ありすぎます。
「亀になって一日中寝ていたい子」
「いつも優しい、かとちゃが大好きな子」(かとちゃって誰よ)
「雪を見てたら結晶が見えた子」(お前、目ぇいいなw)
「ぞうきんになって絞られていたい子」(もうわけわまりまへん)
 小学1年生、思いのほか深いです。侮ってました。

 というなかで、うちの子の「かぞく」という詩は、わたしをもうホロリとさせてくれました。
 いつのまにか、こんなことを考えるようになったんだなー、と。
 うちの子は詩人でした。(←この辺が小自慢)



 さあ、みなさんも思う存分泣いてください。
 (いや、絵はマジでなんつーか テヘ)

 あー、上に書いたぞうきんの詩。とても気になったので掲載させてもらいます、無断で。


(絵もついてるんですが割愛させていただきます)


 私的には底知れぬ才能、詩の才能ではなく哲学する才能、考える魂の萌芽を感じました。
 他人様の子ですが、将来が楽しみです。


 では、また来月。

 

おじさん映画 <第3回>  [2008-03-07 Fri](Writer:上野)
 『ランボー 最後の戦場』が、日本公開前から話題になっているシルヴェスター・スタローンの登場です。30数年前、自分で脚本を書いてさらに「主役は売れてないけど俺な」っていうかなりムチャな売り込みで大成功した『ロッキー』以来、富と名声と筋肉を保ち続けているおじさんです。
 最悪映画賞といわれるゴールデンラズベリー賞なんか何度も受賞してきたスタローン、おもにアクション映画の道を歩んできたわけで、その点、渋いおじさんの哀愁漂う役柄とは無縁でありました。 『ランボー』最新作でもわかるように、結局、男は筋肉あってなんぼ、ということのようです。まあ、私も20年ほど前はスタローンやシュワちゃんに憧れて筋肉トレーニングに励んだくちなので、なんというか我が青春の1ページを飾ってくれた役者として、正直いって好きなんです。ちょっぴりお恥ずかしい話で恐縮ですが。

 でもって、今回紹介するのは『ドリヴン』(02年)。

 おじさん映画ということから言えば『ロッキー・ザ・ファイナル』でもいいんですが、『ドリヴン』は、スタローンが初めて一線を退いた男を演じた映画ではないかと。『ロッキー5』も同じように現役を退いた男の話でしたが、その頃、スタローン自身まだ40代。役柄も同じぐらいの年齢だったと思います。ボクサーとしては引退して当然の年ですけど、人生折り返し地点を越えたおじさんというにはちょっと若いかなと。実際の年と役柄の年齢は関係ないですけどね。ていうか、私が今4(以下略)。

 さて、レースの世界を舞台にした『ドリヴン』ですが、スタローンは、かつての大事故がトラウマになって一線を退いていたが、若き才能溢れるレーサーを勝利に導くため、サポートドライバー(まあ、ぐいぐいレースを引っ張ってチェッカーフラッグは若造にくれてやるっていう役)を引き受ける男、という役回りです。 スランプに陥って伸び悩んだり、恋で悶々としたり、若さゆえの暴走を繰り返すワンパク小僧を一人前にするために奮闘するスタローン。
 泣けてくるのが、相棒というかチームの監督で、現役の頃のスタローンの面倒をみていた男がバート・レイノルズだったりして。ハゲて腹も出てますが、キザな口ヒゲと愛嬌いっぱいの笑顔は健在。うは! おじさん萌え。
 もっとも、レースシーン、クラッシュシーンが見所の映画ではあるので、人間模様の描かれかたは希薄ではあります。監督が『ダイハード2』や『クリフハンガー』といったアクション系のレニー・ハーリン。やっぱドッカーン! ドンガラガッチャ! 的な映画なわけで。ちなみにこの監督の『フォード・フェアレーンの冒険』はオススメであります。ハデハデ、モテモテ、お金ナシナシなロックンロール探偵のアホなアクションです。

 えー、話を戻しますと、若造ドライバーに振り回されつつ、スタローンおじさんも徐々に復活の兆しを見せてくる……え? 復活するですか……?

 そーなんです。若造を優勝に導くはずの男スタローンが、最後の大一番で自らが●●の栄冠を●んで――う〜、さすがに全部は言えません。6年前の映画ではありますが、ご存じない方も多いと思いますので自重させていただきます。

 ちょっとおじさん、頑張りすぎでは? と思わないでもないですが、まー、やっぱりスタローンは主人公でした。

 そう言えば、この映画はレースものなので裸体筋肉は強調されていません。スタローンは、着衣ものでも基本的に大胸筋と上腕ニ頭筋あたりでアピールする映画が多いですが、その辺をあまり見せない作品もいくつかあります。やはり俳優としての意地なんでしょうか。俺は筋肉だけじゃないぞ、とかいう。
 でも、最新作ではオープン・ザ・筋肉全開。禁止薬物使用でタイホされても、スタローンにはやっぱ筋肉が似合います。
 御年とって62歳。これからも岩のような腕で悪党を締め上げ続けてくれることを、願って止みません。

 では、ごめんください。



 

おじさん映画 <第2回> [2008-02-25 Mon](Writer:上野)
 おじさん達の頑張りぶりを描いた映画を紹介するこのコーナー。
 今回お届けするのはアンソニー・ホプキンス主演の『タイタス』(00年)です。
 アンソニー・ホプキンスといえば人喰いレクター博士でお馴染みですが、この人、イギリスでは舞台俳優として名を馳せております。
 で、この『タイタス』ですが、原作はシェークスピアの『タイタス・アンドロニカス』。まさにアンソニーおじさんのためのような映画。水を得た魚のように大暴れしてくれます。
 ストーリーなんですが、話すとやけに長くなるのでかいつまんで申しますと、
「ローマ帝国の誇る猛将タイタス・アンドロニカス(アンソニー・ホプキンス)が、蛮族を滅ぼして凱旋すると、皇位継承問題に巻き込まれ、一族皆殺しに逢ってしまう。でもって、それまで帝国にどんな犠牲を払っても忠義を尽くしてきたタイタスの堪忍袋の緒はブチ切れ。血みどろの復讐劇がはじまるのでした」
てな感じで、だいぶ端折りましたが、とりあえず1つよろしく願いします。

 さて、この映画、もともと舞台劇ということもあり演出がとても斬新です。
 若き皇帝が革コート着てたり、70年代前半のサイケっぽいパーティーがあったり、同じ歴史ものでも『ベン・ハー』(古すぎですかorz)や『トロイ』『300』といった壮大な歴史ロマンというより、人間の奥底のモヤモヤ渦巻く妬み嫉み、ありおりはべり、いまそかり・・・そういった業を描いているので、歴史公証的にみた正確さなど一切ありません。でもって、かなりエログロでもあります。軽い気持ちで見ると、頭痛がするかもしれませんので、ご注意をば。

 おじさんの話にもどりますが、アンソニー・ホプキンスって顔立ちが穏やかな分、内側に湧き上がってくる怒りを押し殺しつつ、でもそれがドッバーン! と大噴火したあとの狂気は凄すぎです。
 おじさんというより、お爺さんに近いわけですが、もう鬼ですわ。ランボーなんか目じゃないですよ。私的には最強のおやじです。
 さらに、この映画で忘れられないのが蛮族の女王です。タイタスに奴隷としてローマに連れてこられるんですが、この女もまた、タイタスに一族の恨みをもってるわけです。
 演じるはジェシカ・ラング。その昔『キングコング』で美女を演じました。今や貫禄十分のおばちゃんです。このおばちゃんがローマ皇帝に取り入ってタイタスに復讐のワナを仕掛け、血で血を洗う闘争がはじまるのです。

 言ってみれば、おじちゃんとおばちゃんの壮大なケンカ話ですね。
超残酷シーンたんまりあります。そこまでやるかっていう描写満載です。おじちゃんとおばちゃんが怒ると怖いっていうのがよくわかります。

 といったオチがついたところで、今回はごめんください。
 あー、繰り返しますが、頭痛のする映画です。



――追記――

 市川崑監督が亡くなりました。92歳ということで、大往生と言えるでしょう。私、おしりのおできを切開しまして、ちょうど仕事を休んでいたのでTVで『犬神家の一族』(リメーク版)を観ました。うーん、何でしょうか、昔の『犬神家』にははるかに及ばないというか・・・。
 金田一耕助が走らないっ!(ちょっと走るけど) 仕事してないっ! 最後に事件まとめるだけの役回りでした。無性に、元祖『犬神家』観たくなりました。


 

おじさん映画 <第1回> [2008-02-12 Tues](Writer:上野)
はじめまして。
お尻におできができやすい体質の上野と申します。

私が担当するコーナーでは、人生曲がり角を過ぎつつある人々が右往左往する映画を紹介しようと思います。

題して「おじさん映画」

雑誌にあるイラスト付き映画評をモロにパクリました。
ごめんください。

そういえば、先日ロイ・シャイダーが亡くなりました。
『オール・ザット・ジャズ』で高い評価を得た役者ですが、おじさんとしては『フレンチ・コネクション』や『ジョーズ』の小兵ながらも骨太な彼がとても好きでした。享年75歳。
ご冥福をお祈りします。

さて、第1回目はブルース・ウィリス主演の『16ブロック』(06)。
監督がリチャード・ドナーということもあり、劇場公開時は『ダイ・ハード』×『リーサル・ウエポン』などと派手にキャッチコピーがつけられましたが、はっきりいって違います。
銃撃戦はさすがに迫力ありますが、ド派手なアクションを期待するとなんじゃコリャになります。
主人公(ブルース・ウィリス)は、アル中で片足が悪くてもうヨレヨレの警官です。
彼が夜勤明けに容疑者を16ブロック先の裁判所まで護送を命じられるのですが、酒切れと夜勤明けが重なってもうグダグダ。
ところが、護送中に容疑者が襲われたことから朦朧とする頭をフル回転させて真相に迫るわけです。まあ、全編を通じて主人公のヨレヨレおじさん振りが格好いいのです。
容疑者は、実は警察内部の汚職の証人で、つまり主人公は仲間たちと戦いを繰り広げることになります(これネタバレ範疇に入らないんでご安心を)。
汚職警官の中ボスを演じるのが、デヴィット・モース。彼もまた非常におじさん街道を走ってました。
頭は基本的にツルツルで、小象みたくショボッとだけ毛が生えてます。汚職のおかげで生活レベルはいいらしく、ビシっとスーツ着てますが、おじさんです。
ドンパチありますが、敵味方に分かれた親友同士のおじさんと、真っ当な人間になりたい容疑者の、交錯する思いが切ない泣かせる映画です。
親友同士が戦うとなれば、キラとアスランではありませんか!
でも同じ親友同士でも、おじさんともなれば一味も二味も、そのおとしまえのつけ方は違います。ぜひご覧ください。
ちなみにDVDには、ボツになったエンディングが収録されています。こっちのエンディングも私は好きです。
ご覧になった方は、どちらが好みでしょうか?

あ、そういえば今回のブルース・ウィリスは毛が生えてます。でも、額の広さと毛の薄さが強調されて、超おじさん♪